Tokyo modal music lab Written by Takayuki Ueda

スーフィ詩人ルーミーが愛した民族楽器ラバーブとは

Rabab ラバーブ Sufism スーフィズム

スーフィ詩人ルーミー(メヴラーナ)が愛した楽器といえば葦笛のネイが有名ですよね
彼の愛した楽器の中に、もうひとつ特別な楽器があります、それがラバーブです。
ラバーブはスーフィロッジの集まりで、影響力のある楽器として演奏されていました。
スーフィたちを忘我の境地へ誘う、夢のような響きがするリュート系弦楽器のルーツでもあるラバーブについてルーミーは詩をのこしています。

"Do you know what the voice of the Rubab is saying?
Come follow in my steps and find the way;
Since through error you’ll discover what’s right,
Since through questions you’ll end up with answers."

ラバーブの音が何を言っているのかわかりますか?
私と歩みながら、道を探究しましょう
間違いから正しいことが見つかるでしょう。
疑問から答えに辿り着くでしょう。
~ジャラール・ウッディーン・ルーミー
参考資料Rumi loved Rabab

民族音楽学としてのラバーブ

Map of Pashto from Wikipedia

ラバーブはアフガニスタンの国民的な楽器でもあると同時にアフガン・パキスタン両国の民族パシュトゥーの人々の楽器です。 危ないイメージがあるかもしれないですが、
かつてシルクロードの要衝、文明の十字路ともよばれる地域なので音楽的にもリッチな土壌があり、ラバーブのようなすばらしい楽器が受け継がれています。

・共鳴弦と皮による夢みたいなリバーブ効果
・多様なリズムパターンとパーカッシブなサウンド

こうした静と動の特色をもつラバーブは音量こそ西洋楽器には劣るかもですが、スムーズで夢のような響きとポリリズムを駆使した、目の醒めるようなサウンドを奏でることができます。
これは私が1人で主張しているのではなく
欧米の大学、ワシントン大学やロンドン大学で民族音楽学として、研究されています。
参考資料→ワシントン大学Sakai教授によるUW Sounds of the World: Afghanistan

クラシック古典楽器としてのラバーブ

クラシックといえば、オーケストラみたいな西洋クラシックをイメージするかもですが
ラバーブは器楽としてクラシック古典音楽としての側面があります。

民族楽器は値段も西洋楽器よりチープなので格式が高いイメージの古典とはかけ離れてると思うかもしれないですが、日本が弥生や縄文時代だったころ、欧米に文明的な都市ができる以前,2000年以上も前からこの地には都市文明が栄え、すでに貨幣経済がなりたっていたのだから、私たちがよく耳にする西洋のクラシック音楽よりもはるかに深い伝統があるのはうなずけますよね。

ラバーブがモード音楽に最適な理由

ラバーブで奏でる音楽だけじゃなく
東洋オリエント音楽は日本の伝統音楽もふくめて、ほとんどが
メロデイラインがひとつだけです。こうした音楽をモード音楽(モーダルミュージック)といいます。
暮らしの中で流れてる音楽のほとんどは西洋音楽の影響を受けているので、
はじめて聴いたら、意味わかんないかもしれないです。

・モスクのアザーン
・ヨガのマントラ

これらのシーンでも使われているモード音楽は
ひとつのモードで、ひとつの雰囲気に浸りながら
基軸の音から、スムーズなメロデイラインで音の世界を旅できるモード音楽は、瞑想的な世界観をかもしだすのに、とても効果出来です。
ラバーブは共鳴弦を適切にセットすることで、電気のチカラを借りないでも、自然なリバーブ効果が味わえる特色があります。

明治以降、西洋的な美を追いかけるようになって150年の日本ですが、地理的には東アジアにあり、お家に入るときは靴を脱いだりするアジア文化圏なので、潜在的には繊細なモード音楽の文化圏に生まれたのは事実です。
このため、ラバーブの響きが琴線にふれる感覚をおぼえる方も少なからずおられます。
正倉院の琵琶をはじめ、日本に伝わった弦楽器のルーツもこの地域周辺が原産なので、なんだか納得してしまいますね。

インドクラシック音楽の影響

ラバーブのモード音楽システムにRag(ラグ)があります。
どっかで聞いたことあるかもと思った人は鋭いです、そうです
北インドのクラシック音楽Raga(ラーガ)とそっくりですよね。
中東だとMaqam(マカーム)がこれにあたります。
19世紀にはインドの宮廷からカブールに移住した音楽家によって強化され
今なお、カブールの音楽家の一部はパキスタンやインドで訓練を受ける機会も多いので
インド古典とラバーブは強く結びついています。

ラグはただの音階じゃない

モード音楽のシステムでもあるラグは西洋音楽でいうスケール(音階)みたいにただ使える音の羅列ではありません。

・上がる音 Arui
・下がる音 Amrui

こんな感じで上がる順番、下がる順番などルールがあるので
音階の中でテキトーに弾くだけだと厳密にはラグとはならないのです。
また、インド音楽の影響は強いけど、似たような名前のラーガ、Bhairavi(バイラヴィ)Bhairami(バイラミ)でもビミョーに解釈が違う点もあります。
こうしてみると
なんだか厳しそうな、難しそうな音楽と思うかもしれないですよね、
それでも難しく考えなくて、大丈夫です。

ラバーブに関わる上で、こうした伝統をリスペクトして知っておくのはとても重要ですが
いきなりクラシックばっかり勉強だと疲れちゃうので、まずはシンプルな民謡から学ぶ
伝統のモードから生まれた庶民のうたを学ぶというのもひとつの方法です。

参考資料→ロンドン大学教授によるAfghan melodic modes

弦楽器の経験者はラバーブに最適な理由

2016年フンザラバーブで制作した音源⏫
深ーい伝統に裏づけられてオフグリッドで電気なしアコースティックで
夢みたいなリバーブ効果とリズミカルなサウンドができるラバーブですが
ギターや三線などの経験者であれば
意外にすぐに、ちょっとした演奏みたいなのは可能です。弦楽器やったことがある人だったら、アムロ・レイがはじめてガンダムに乗ったときみたいな感じで弾けちゃうかもです。
音楽経験がなくても、右利きの人だったら
チューニングさえできていれば、誰でも気軽に夢みたいな音がだせちゃいます。
わたしは、若い頃八重山諸島で三線を習っていました、島で習ったおじはフォームに対してわりと厳しく指導してくれたのですが

・三線=3コース弦
・ラバーブ=メインは3コース弦

どちらも基本は床に座って弾くのが正しいフォームなので共通点がかなり多いです。
ラバーブはパシュトゥーン民族の三味線って呼んでもいいかもしれないですね。
プラスしてラバーブの初心者のハードルを下げている理由に

・リラックスした姿勢でできる
・コードみたいに、一気にたくさん抑えなくてもいい

という特色があります、ギターとかだとFコードで挫折も多いですよね。
コード音楽じゃなくてモード音楽のラバーブは左手はもっとシンプルです。
いっぺんにたくさんの弦を抑えたりは基本しません。
胡座でリラックスした姿勢でできるラバーブは、西洋楽器より日本人には最適なのかもしれないですね。

ラバーブを無料で体験する方法

スーフィ詩人にも愛され
日本人の琴線にも近いラバーブは
バイオリンやギターなど良質な西洋楽器よりは、ずーっとお値段も安いのですが
いきなり購入はハードルが高いですよね。

ネットで検索してみても、日本語ででてくるのはほとんどがインド製のラバーブです。
インド製を悪くいうつもりはないですが、ラバーブはパシュトゥーンの楽器なので、アフガニスタンかパキスタン製でこそのラバーブともいえます。

無料でラバーブ体験できます

Tokyo modal music labでは無料体験レッスンできます。
現在キャンペーン中なので、ロンドン大学のJohn Baily教授オススメのラバーブに最適なピックもプレゼントします。

音楽は法悦を与えるもの
聴くだけで酔わせるのだから
演奏者の陶酔はいかに深いことでしょう。
まして長い年月をかけて
音楽の完成にこころを砕いて
研鑽し続けた者ならば
その喜びは
玉座へ登る王よりも
はるかに大きなものです。
 スーフィー詩人Inayat Khan の言葉より

スーフィ詩人の言葉にあるように音楽は聴くだけじゃなくて
体感することで、さらに心地よくなれます。
音楽があれば、ラバーブがあれば
陶酔の境地をめざす旅に参加できます
興味ある方はこちらに連絡ください→swaraj0527@gmail.com