【知らないとヤバい】民族音楽の美しすぎる数学的な発想

こんにちはTokyo modal music lab のウエダタカユキです。
すみませんね、やや挑発的なタイトルで、、、
でも今日のトピックはヤバいです、
音楽聴き方がガラッと一新されます。


いやそんなことないでしょ🧐
はい、たしかにその人の音楽的な感覚にもよりますが
音楽において、リズムにおいて
数学的な美しさを追求しまくった
インド音楽はまさにハンパないです。
ということで
今日はインド音楽における
時空を歪ませる方法、ティハイ(Tihai)についてみていきましょう。

時間が歪む
音楽でそんなことできるわけないでしょ😳

はい、たしかに私たちは
宇宙空間にいるわけでもないし
光の速さで移動でもしない限り
時間が歪むなんてことはないですよね。
でも、ティハイ(Tihai)を使えば
演奏者は聴いてる人の時間の感覚に
魔法をかけることができるんです。

オリエント音楽にかかった魔法とは?

中東、インドなど
オリエント世界、東洋の音楽には
西洋音楽みたいに複数の違った音程が同時に進行するような
ハーモニーは基本ありません。
ロックやポップス、ジャズやラテン音楽に至るまで、
今の私達が親しんでいる
そこら中から聞こえてくる音楽のほとんどは西洋ハーモニーの影響をつよーく受けています。
私たちが民族音楽などのハーモニーがない音楽を聞くと、
ダシがきかない味噌汁みたいに
馴染みがないものを食べた時みたいに
あれ、なんだこれ?
どうやって味わったらいいの?
と戸惑っちゃうかもです。

それでも
東洋の音楽には
メロデイはひとつ(単旋律)でも
リズムはとーっても豊かな表現にあふれています。

メロデイはシンプルでも
違う種類のリズムを同時にすすめることで
聞き手の時間軸にトリックをかける
魔法をかけることができるのです。
これをポリリズムともいいますが
ティハイ(Tihai)はこのような
複合リズムを効果的に使うことで、
場面チェーンジ!の役割や
曲の終わりで空気感を一新するようなことができます。

ティハイ(発音:ti-‘ha-yi)は、インド古典音楽に見られるポリリズムの技法で、曲の最後によく使われます。Tihaisは、歌でも楽器でも演奏できます。Tihaisは、聴衆の時間感覚を狂わせるために使われることもありますが、最後には一貫したサイクルが現れるのです。

Tihai
リズム魔法の使い方は

それでは、できるだけ
わかりやすく具体的にポイントをまとめますと😌

  • 3回同じフレーズを繰り返す
  • 最後は1拍目でおわる
  • メインのリズムとは違うビートで進行する

これにより
インド式のリズム魔法のTihaiは
西洋音楽のリズム版カデンツ(cadence)
みたいに、楽曲のおわりや即興演奏のおしまいに使われます。

まったく違うビートをブチこむことで
場面が切り替わった!という感覚を演出できるのですね。

フムフム、理論上はなんとなくわかったけど実際の演奏で、どうやって使うの?ということで
シンプルな使用例からみてみましょう。

4拍子の進行の中で
5つのビートが3回繰り返し
最後の1拍目でバシーッとおわる
のが確認できますよね?

四角のなかに五角形をはめ込むみたいなかんじですかね。。。

楽曲はクレタ島の伝統舞曲ペントザリ
さいごのパートにTihaiをもりこんでみたサンプルになります。
この手法は
私がはじめてやったワケではなく
クレタ島在住の音楽マスターの
Ross Dalyさんがすでにこのように演奏されていました。

このように、西洋の音楽家の中にも
インド音楽数学的なリズムパターンTihaiを効果的にとりこんだ作品はよーく耳をこらして聴くと発見できます。

いろいろあるよインド式魔法のスパイス

さきほどのように
シンプルな使い方もできますが
7拍子の中に
まーったく違うリズムフレーズをブッこんで時空を錯乱させる?
トリッキーな手法の例がこちらスペインの民族楽器奏者エフレン・ロペスさんの作品です。

8:24からはゆったりとした
7拍子リズム
8:46から突然、
ぜーんぜん違うリズムが入り
最後は7拍子のアタマでゴーンと終わっているのがわかります。

これは
冒頭に紹介した
Tihai(3回繰り返して、アタマでおわる)のとは厳密にいうと違うのかもしれないですが、
音階を1音づつ減らしていく手法
聴いてる人は
😳
あれ? どうした?
なにが起こった?
と時間の歪みを感じるはずです。
それでも、最後の
ジャ~ンは楽曲の7拍子のアタマでおわってるので
終止感もバッチリ感じることもできますよね。

このような
数字をまるでパズルや
幾何学模様をつくるように
音楽を整然とした数の世界であわせる
方法はインド古典音楽にとくに多くみられます。

インドすげ〜
そうですよね、だって
ゼロの概念もインド発祥ですからね。

さらに踏み込んでTihaiみたいなのやってみたら

私はインド古典音楽の専門家ではないのですが、この手法がとても気に入ったので自分の作品でも実験してみてみました。

7拍子
3回繰り返して
アマタでドーン!
のインド式ポリリズム解決法
Tihaiみたいなのを
アラビア音階にした結果
興味深い実験ができました。

というわけで、いかがだったでしょうか?
ちょこっと聴いただけだと
あれー?
なんか、ぜんぜん違うフレーズやってるなあと思ったら、繰り返しているうちに
もとの拍子のアタマに戻ってるなんて
少し魔法みたいですよね😌

インドに限らず
中東などの古典音楽民謡には
このように、私たちがあまり馴染みはないだけで、楽しい仕掛けがたくさんあります。
私は古典音楽の演奏専門ではないのですが
ちょこっと取り入れるだけでも
またぜんぜん違ったスパイスの味付けが
楽しめます。
多様性が大切にされる、人生100年の時代に西洋音楽だけではなく、
こうした音楽を学ぶことで
人生が何倍もしくなりますので、またご紹介しますね😌



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1 Comment

  1. 大変興味深いです!

    聴いていたドラマチックに感じる理由がわかりました。

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