民族音楽学者コダーイの遺したたった1つのメッセージは

こんにちはTokyo modal music labのウエダタカユキです。
ハンガリーの作曲家、学者でもあり教育者でもあったコダーイは後世に大きな影響を与えてます。

まどろっこしいのは嫌なので、
いきなり結論にいきましょう。
そのコダーイ先生がわたしたちに遺したたったひとつのメッセージとは歌うことの大切さ、つまり
歌え!ということです。


いきなり、歌えといわれても、、、、
どっちかというと音痴だし
音楽って聴くだけでも心地良いし
いや私は楽器弾くのがメインだし、
あんまり歌いたくないなあ
と思うかもしれないですよね。

民族音楽の学者コダーイさんは
なぜ歌うことを大切にされたのでしょうか?
深堀りしてみましょう。

単に音楽を聴くだけでは十分ではないのだ。この教育(音楽教育)の本質を一言で表現しようとすれば、それは「歌うこと」以外にはありえない、と何度も強調しています。kodaly conceptより引用

コダーイさんの時代、
20世紀初頭はレコードやラジオがひろまってきたころでしたが、
テクノロジーがどんなに発達して
人間の暮らしを変えようとも
ほんとうの音楽への理解の道はただひとつ歌うことを主張したのです。

歌うってなにを歌えばいいの?

うーん、でも歌うっていっても
ポップスからオペラまでいろいろあるけど なにを歌えばいいの
と思うかもですよね😌

民族音楽者のコダーイさんは
ちゃーんとわかりやすい答えを用意してくれました。

そのための手段としては、民謡に勝るものはない。他国の民謡を知ることは、他国の人々と知り合うための最良の方法である。

民謡にまさるものなし
民謡を歌いなさい
ということですね🧐
さらにこのようにあります。

それぞれの国には、特に教えるのに適した歌がたくさんある。それらをうまく選択すれば、民謡は新しい音楽的要素を提示し、意識させることができる最も適切な思考材料となるだろう。

まずは、
それぞれの国の母語に基づいた民謡を学ぶことが最適とのことですね。
たしかに昔からあるような
民謡は、言葉もメロデイもシンプル
難しくなく、だれにでも親しみやすいですよね。
日本には日本の民謡があり
トルコにはトルコの民謡がありますよね。

  • まずは自分たちの母国語の民謡を歌え
  • それからほかの地域の民謡を歌え

これにより
自分たちの音楽的なルーツ、言葉のルーツを知り他国の民謡を学ぶことで
おたがいのルーツ深く学ぶことができるということですね。
なのであらためて
民謡にまさるものなし
お互いのルーツ、民謡の大切さがわかります。

世界30カ国以上旅した経験から

教育者でもあり学者でもある
コダーイさんの主張は果たしてほんとうなのでしょうか?

  • 母国語の民謡を歌う
  • 異国語の民謡を知る

ことで、心のルーツにアクセスして
本質的な成長を促すというは本当なのでしょうか?
私は実際に世界30カ国以上旅した経験からもこれは十分に納得できる主張だと感じました。
もともと学生のころ音楽を学んでいたので
土地に根ざした音楽
タイモロッコトルコなど
それぞれの国の方たちの文化的なルーツ体感することができ、こころの通った交流スムーズだったのは事実です。

それでも、少し疑問が残ります
私たち日本人にとって母国語の民謡って
いったいなんなのでしょう?

北原白秋のふるさととか?
いや、あれは明治以降の新しいもので
西洋ハーモニーの影響を受けてそう。

それじゃあ、炭坑節とかですかね?
いやそれもなんとなく違う気が。。。

日本にもコダーイ・メソッドという
彼の哲学に基づいた幼児教育機関があります、そこでは主にわらべうたを歌うことも大切にしています。
参考資料NPO法人神戸コダーイ芸術教育研究所

わらべうた
そう、カゴメカゴメとかですよね。
プラスしてお母さんや、おばあちゃんが歌ってくれた子守唄のなかにも似たようなメロデイのものは含まれていますよね。

みなさんも覚えているのではないでしょうか?
ふだん耳にする音楽とは全く違う
あたたかい交流のなかで
おんぶされて、だっこされて
聴いたあの唄を。。。。。。。

私の祖母は新潟の農村の人でしたので
ここではお話できないくらい俗っぽい
内容の歌詞をテキトーにつけて、シンプルメロデイにのせて歌っていました。
今、わたしは
民族音楽民族楽器の研究や演奏をしていますが、ねっこの部分には
そのようなシンプルなメロデイで裏付けられた幼少期の音楽的な体験があるのだと確信しています。

民謡を学ぶことの大切さ

いかがだったでしょう?
民謡を学ぶこと、歌うことの重要性
大切さについて理解できたと思います。
聴くだけじゃなくて、声にだして歌うことがめちゃ大事ということです。

言霊というワードが日本にあるように
言葉にはがあり、それは
耳を伝わり、骨を伝わり
自分自身に還ってくるのですから。

というわけで
私たちも
古典の楽曲にとりくんだり
オリジナル作品をつくったりしながらも
民謡を学びつづけることを大切にしています。ライブ・コンサートでも必ず
民謡レパートリーにいれるのはこのためです。

オリエント音楽、中東の音楽というと
ふだん聴いてるような
ジャズやポップスなどハーモニーがある音楽とはすこし離れているので
馴染みがないかもしれないですが、

シンプルなメロデイ土に根ざした呼吸
の上になりたった、
どこか自分たちのルーツと近いものを感じることができるはずです。

民謡を学び、歌うことで
自らを知り、異文化を知り
よりよい人生が歩んでいければ最高ですよね。😌

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