こんにちはTokyo modal music labのウエダタカユキです
アラビア音階で変拍子という
ニッチなキーワードですみません🙇
それでも世界には
西洋音楽やポピュラー音楽の2拍子や4拍子があたりまえじゃない
音楽や踊りがたくさんあります。
SDGSで多様性が大切にされる社会で
いろんな音楽や踊りの文化を知る上でも
役に立つマメ知識を
ギリシャ・トルコで学んだ経験から深堀りしますね。
アラビア音階の7拍子ダンスMandilatos
ギリシャ、トルコ、ブルガリアなどでは
変拍子の民族舞踊があふれています。
ハンカチをくるくる回したりして
変拍子(7拍子)でおどるフォームは
バルカン諸国だけではなく、コーカサス地方のアルメニアでも親しまれています。
- ギリシャ Mandilatos
- トルコ Mandira
- アルメニアLaz bar
12 12 123
タキ タキ タキタ
この7つのリズムで刻むビートで
ハンカチをフリフリしながら
民族衣装でステップしながらで踊るのです。
もちろん、このパターンの舞曲すべてが
アラビア音階ではないのですが
ギリシャやブルガリアなど
ヨーロッパ圏にありながら
西洋音楽ではあまり耳にしない
オリエンタルな音階で踊ることもあります。
私たちもよく演奏するMandilatosはトルコではHicaz Mandiraとよばれて
器楽演奏のレパートリーの定番としてメチャ人気です。
実はこの楽曲、ギリシャとトルコで
ちょこっとメロデイが違うのですが
私たちはギリシャ風Mandilatosを演奏してます。
このページの下の方に譜面ものせておきますね。
古代ギリシャからアフガニスタン〜変拍子文化圏
Mandilatosのリズムパターンは
ギリシャ・トルコから遠く離れたパキスタンのアフガン国境のエリアでも
親しまれています。
ギリシャとパキスタン?
ぜんぜん違うイメージですよね。
カンケー大いにあります
アフガニスタンやパキスタンには
2000以上前に
ギリシャからアレクサンダーの遠征軍がきていました。
彼らは各地に植民都市をつくり
ギリシャの民族舞踊7拍子も
この地に定着したのではと考えられます。
ほんかよ?
と思うかもしれないですよね
もうひとつ、別のエビデンスとして
古代ギリシャには
お皿みたいな、まーるいかたちの帽子
カウシアがありました。
今ではすっかり廃れて
だれもギリシャではかぶってないこの帽子ですが,なんと
パキスタンやアフガニスタンの山岳地帯では地域のアイデンティティをしめす
トレードマークとしてパコールとよばれて
今でもメチャ人気です。
アフガニスタンの復興のために尽力された
中村哲さんもかぶっておられたを
おぼえている方も多いのではないでしょうか?
Mandilatosの譜面もあるよ
というわけで
アレクサンダーも踊ってたかもしれない
ギリシャ・トルコの変拍子
Mandilatosをご紹介しました
このようにいろんなバージョンがあるのですが
べつに民族楽器などもってなくても
フツーにギターとかマンドリンでも親しめるので、
ギリシャとトルコのいいとこ取りしたバージョンの譜面も無料公開しますね。
ホントはMaqam Hicazだと、微分音も入ってたりもするのですが
今回は割愛しました😌
みなさんとライブ会場でお会いできるのを楽しみにしてます。