トルコドラマ【オスマン帝国外伝~愛と欲望のハレム~】の中東クラシック音楽とは?

このところ世界で大ヒットと飛ばしまくる
トルコドラマの中でも日本でもポピュラーな作品
オスマン帝国外伝~愛と欲望のハレム~でも使われてる音楽についてオリエント民族楽器の演奏者の視点から深堀りしますね。この記事をみることで、いままであまり日本では紹介されていなかった西洋音楽にはないオリエンタル中東音楽の魅力を知り新しい文化にふれることでみなさんの暮らしが豊かになります。

かぎりなく優美な中東オリエントの古典音楽とは

クラシック音楽=西洋音楽クラシックのようなイメージが強いのですがドラマにみるようにかつて中東から地中海世界を広く支配していたので、かつての帝都イスタンブールにはオスマン古典音楽(中東のクラシック音楽)の伝統が受け継がれています。ドラマオスマン帝国外伝でもこちらの楽曲は、たびたび使われていました。

中世のオリエント世界の音楽家とは

この楽曲の作曲者とされるAbdülkadir Meragîは14世紀のアゼルバイジャン生まれの中央アジア出身の音楽家、日本でいえば鎌倉時代のおわりごろ、ヨーロッパでいえばアルハンブラ宮殿で有名なスペインの南部がイスラム圏だったころ、つまりバイオリンとかギターが誕生するずーっと昔ってことですね。
いまでは、危ないイメージがあるかもしれない中東ですが、西洋文明の発達する以前から、音楽においても先駆的な役割を果たしてきました。

そんな昔のこと、今の私たちになーんにもカンケーないでしょ?と思うかもですが、いまでもインドアラビア数字が世界中で使われているように過去の偉大な業績の蓄積の上に私たちの暮らしがあります、西洋音楽の発展する土台になったのはこうした音楽家の業績が大きいのは明らかなので、音楽がホントにすきだったら学ばないのはもったいないですよね。

オリエント音楽が西洋音楽よりも微細で優美な理由

こちらは私たちが2021年東京ジャーミイ・トルコ文化センターで演奏したものです。 
いかんせん、音量がちいさい楽器なので、このときはマイクをつかいました。

かぎりなく美しい微分音の世界

もしかしてクラシック=古典というと敷居が高いというか、ちょっととっつきにくいかなと思われたかもしれないですが、この楽曲は意外にききやすいかもしれません。中東のクラシック音楽の特色のひとつとして微分音(マイクロトーン)ピアノでは表現できない音が使われていてます。  

この楽曲の譜面にみるような
♭が逆さになったのが微分音です。
微分音は地域や個人によって解釈がことなりますが
こちらの資料によるとトルコのオスマン古典の逆♭は9分の1だけ下がった音ということになります。

https://en.wikipedia.org/wiki/Turkish_makamより引用

トルコ譜面はどういうワケか西洋譜面をつかっているにも関わらず実際の音より4度上にかかれているので、慣れてないと混乱してしまうかもしれないです。ということで実音に基づいた譜面を用意しましたので参考にしてください😌
シンプルな譜面とメロデイなので、どんな楽器でもチャレンジ可能です、ぜひやってみてくださいね。

 

 

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