こんにちはTokyo modal music labのウエダタカユキです
今日はまたトルコを代表するスーフィー詩人ユヌス・エムレ
を深堀りします。

ルクル回るスーフィズム?

スーフィとはアラビア語で
羊毛の衣をまとう者,という意味で
慎ましく、質素な暮らしをしながら
修行をする人々のことです。


スーフィズムといえば
まーるいスカートでクルクル旋回する
セマーという瞑想ダンスが有名ですよね。
2008年にユネスコの人類の口承及び無形遺産
に認定されました。

モンゴル襲来の時代に生まれて

クルクル旋回ダンスの教団を
つくったペルシャのスーフィ詩人ルーミー(メヴラーナ)
と同じ時代、ユヌス・エムレの師匠となるタブドゥク・エムレいました。

13世紀というと、そうです
モンゴル帝国がユーラシア大陸
暴れまわっていた時ですよね。
日本にも北九州にモンゴル軍が襲来した
元寇のころです。

同じ頃ルーミーや
タブドゥク・エムレなど
ペルシャ洗練された詩の文化を持った
スーフィたちが、モンゴルの襲来から逃れるように
今のトルコ(アナトリア)に逃れてきていたのです。

ユヌス・エムレ
このころ、トルコに生まれ法律の勉強をして判事になりました。

裁判官から放浪の詩人に?

新米の判事になった彼は
ある時、スーフィーの1人を
人殺しと間違えて判断してしまいます。
悩んだあげく、彼は
東方からきた偉大な師タブドゥク・エムレの教えに心を打たれ
高い身分を捨てて、自らスーフィの道に入りやがて修行の末
洗練されたペルシャ語の詩の文化を
トルコ語に詩に昇華させることに成功しました。

そして今なおトルコ文化に大きな影響をあたえています。

9拍子のテーマ曲が
カッコいいですよね😌

ユヌス・エムレの激動の人生は
2015年にドラマ化されて
イスラム圏のパキスタンなどでも
首相イムラン・カーンの推薦もあり大ヒットしました😌

深遠なユヌス・エムレの詩の世界とは

İlim ilim bilmektir
科学は知識です
İlim kendin bilmektir
科学はあなた自身を知っています
Sen kendini bilmezsin
あなたは自分自身を知らない
Bu nice okumaktır  
これは素晴らしい読み物です
Okumanın mânâsı 
読むことの意味
Kişi hakkı bilmektir 
自分の権利は知ることです
Çün okudun bilmezsin 
あなたは読んでいるようで、まだ知らない
Ha bir kuru emektir  
なんと乾いた労働でしょう。

ユヌス。エムレの詩より

中世の時代
科学ってどういうこと?
と思われるかもしれないですよね。

実験をしたり、経験値から推論する方法は
中世においてヨーロッパに先駆けて
イスラム圏において発達していました。

まだ電気もないような時代でも
今のわたしたちの暮らしの中で
なくてはならない、位取りのゼロの概念
代数三角法などは、この時代の中東において発展したものです
イスラム科学より引用

知識とはなんだろう?
ほんとうに理解するとは
どういうことなのだろう?

ユヌス・エムレの詩は地域と時代をとびこえて
今を生きる私たちにも深く考えさせられる内容ですね🧐

日本にはまだユヌス・エムレについて
研究されている方が少ないので
私が翻訳をつけさせていただきました🙇
10/25 2021
東京のモスク
東京ジャーミイ・トルコ文化センターのホールで私達の演奏とともに
ユヌス・エムレの詩も
イマームさまにより歌っていただけますのでトルコ語の響き体感できます😌